【ネタバレあり】二度目の激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者の鑑賞を終えて感想・解釈
!!ネタバレがありますので、まだ鑑賞されていない場合は読まないでください!!
昨日、二度目のラクガキングダムを鑑賞して、さらに色々考えてみたので個人的な解釈を、とりとめなく書いていこうと思います。
●なぜ「とーちゃんの脱いだズボン」をラクガキングダムの大臣たちが絶賛したのか?
・他の子どもはラクガキそのものよりも、VRのテクノロジーを楽しんでいる?
→ ラクガキを描く「手段」であるはずのVRが「目的」になってしまい、ラクガキを楽しむというよりかはテクノロジーを楽しんでいる
→ゲームやタブレットの影響でラクガキが減っているということへの伏線。
→他の子どもと対比させて、しんちゃんはVRに興味を示さず、床に直接絵を描いている
・のびのびとした自由な絵
→ただの「ズボンの絵」ではなく、「とーちゃんの脱いだ」という自由な発想
→ブリーフも、「おパンツ」ではなく「"二日目の"おパンツ」という発想
→川辺の水彩画や似顔絵やマサオの描いた吹雪丸は既存の絵をただ描いただけで、"自由な発想"が無いからラクガキエナジーは少ない。
→ボーちゃんの石の絵も自由ではあるが、あくまでも、そこにあった石の模写。
→しんちゃんの明太子は、公園にあるものではなく、しかも"日曜日にななこおねいさんと一緒に食べる"という設定つき。
■僕には、3歳の姪っ子がいるんですが、その姪っ子が僕の家に来たとき描いた絵がこれです。
1枚目左の絵がペンギンで、右の絵がイルカ
2枚目左の絵がゾウで、そのゾウの絵の中心にある小さな黄緑の点がゾウの赤ちゃん、らしいです(笑)
正直、上手に描けてるとは言えないんですけど(特にゾウの赤ちゃんなんてただの点だし・・・)、子どもの描くラクガキって上手に描くことが大切なんじゃなくって、本作で言っているように自由な気持ちで描くのが大切なんだよなってこの姪っ子の絵を思い出して痛感しました。
大人になった僕には、絶対姪っ子と同じような絵を描くことができないのが少し寂しい気持ちです。
僕は、ペンギンを描こうと思ったらきっと緑色のクレヨンは使わないし、クチバシや羽を描いてしまいますもん。
でも、姪っ子がペンギンだと思って描いたペンギンは、緑色だろうがクチバシも羽もなくても(いや、そう見えないだけで姪っ子なりのクチバシや羽があるのかもしれません)、それは間違いなくペンギンなんですよね。
だからこそ、絵だけ見たら「ただのズボン」や「おパンツ」だけど、しんのすけの描いた「とーちゃんの靴下」も「二日目のおパンツ」は、ちゃんとその臭いをもって実物化したんでしょうね。
●防衛大臣があまりにも無能すぎる問題
Twitterでよく、「防衛大臣が無能」というつぶやきを目にするので、そこについて考えてみました。
防衛大臣が好きという方は、この部分読まない方がいいかもしれないです・・・
・ラクガキを許さないのは大人たち(=吉永先生がしんちゃんのラクガキを止めさせた)に怒り、ウキウキカキカキ作戦の決行。
→ラクガキが消えたのは大人たちのせいだから、「大人たちを排除する」という短絡的な作戦
→無理やり子どもたちにラクガキをさせる、ウキウキカキカキ作戦。カキカキはしても、全くウキウキじゃない。
→無理やり描かせても、自由な絵は描けない。自由なラクガキこそ、ラクガキエナジーの源じゃないの?
→民衆がキング賛歌してるその時、『ラクガキは自由な気持ちから生まれなくてはならない』というキングの言葉を「説教」と一蹴する。
→最終的に世界中の人をラクガキングダムのためにラクガキさせようとするぶっとんだ発想。
→不眠不休でラクガキを描かされた子どもたちのラクガキからラクガキエナジーが減ったのに、ラクガキサンバでまだまだ描かせ続ける強硬策。
→その全てが悪意なく「ラクガキングダムを守りたい」という一心だからこそ、より無能さが際立つ・・・
■政治的な話はあまり詳しくないですが、「コロナから国を守ろうとして大量に使えないマスクを配布する」政策が脳裏をよぎりますね・・・
・ラクガキングダムの法律?なのかもしれないけど、閣議の決定(自分の作戦)に従わないキングを躊躇なく逮捕する。
→そのあとラクガキングダムのためにしたことだからって理由で、キングから恩赦受けてたけど、完全な謀反ですやん。
→そもそもウキウキカキカキ作戦じゃ、しんのすけたちに邪魔されなくても、ラクガキングダムの崩壊は防げなかったぽいし、"防衛大臣"として失格。
・防衛大臣がミラクルクレヨンを必要としている理由
→物資を描き出し、ウキウキカキカキ作戦をより成功に近づける「手段」として必要だった。
→途中から、ミラクルクレヨンを取り戻すことが「目的」みたいになってて、手段がいつのまにか目的になってしまうという無能っぷり・・・
→しかも、ラクガキングダムが落ちて来てるのを目の当たりにしてるのに、ミラクルクレヨンが無くなったと聞いて完全に諦めるところでもう無能レベルMAX
■あそこで、諦めずにしんちゃんたちと一緒になって、最後の最後までどうにかしようとしてたら、ここまで株を下げずに済んだ気がするんだけどな・・・
しかし、こんなに無能な防衛大臣ではありますが、その周りの大臣たちのほうがもっとヤバかったです。
初見の時は、「他の大臣たちをもっと見たかったな」と思ったのですが、「とりあえずウキウキカキカキ作戦に賛成し、誰もなにも行動せず、失敗するとなると急に防衛大臣を責め立てる」というのに意味があるのかと思いました。
これは、政治家に対する揶揄なのではないでしょうか?
そして、カスカベ住民がしんちゃんを責めるときも同じで、「いいことがあれば声をそろえて絶賛し、悪いことがあれば自分自身は何もしないくせに声をそろえて非難だけはする」、無責任な国民を揶揄しているのではないでしょうか?
●ニセななこ
本作では、個人的なMVPキャラはニセななこです。
「しんちゃんすきよ」としか言わないし、ぶりぶりざえもんやブリーフに比べて登場シーンも少ないのに、見せ方が絶妙すぎてニセななこの感情とかしんのすけの距離が近づいていくのが自然とわかるようなってて素晴らしい。
ニセななこの主な登場シーンに、しんちゃんからの好感度の変化を独断でつけてみました。
・ななこおねいさんを描いたつもりが、とんでもない見た目のニセななこが登場ししんちゃんの目が点。しかも「来るなー」と叫ぶ始末。
しんちゃんからの好感度 -50
・崖から落ちそうになったしんちゃんを超絶身体能力で助ける。(視聴者にはニセななこの身体能力の高さをわかりやすく表現)
しんちゃんからの好感度 -40
・車からぶっとんだ、しんちゃん・ブリーフ・ぶりぶりざえもん全員をキャッチ。(視聴者:こいつ身体能力最強やな)
しんちゃんからの好感度 5
・水の流れる岩場で一番に登ってみんなをサポート。(視聴者:見た目はあれだけど一番頼れるやん)
しんちゃんからの好感度 10
・ビワの皮をむいて、みんなに食べさせてあげる。ニセななこが食べてないのに気づいたしんちゃんはビワをニセななこあげる。
そして微笑むニセななこ。(視聴者:ニセななこ可愛いやんけ)
しんちゃんからの好感度 40
・みんなを背負って、カスカベに向かって走っていくニセななこ。そして夕陽。
しんちゃんからの好感度 60
・電車でニセななこにもたれて眠るしんちゃん。
しんちゃんからの好感度 70
・しんちゃんを助けるため、雨に濡れて溶けながらも駆け抜けるニセななこ。
しんちゃんからの好感度 100
・ななこおねいさんとの食事のときの、しんちゃんが「ぶりぶりざえもんとブリーフとユウマくんと、"たぶん"ななこおねいさん」と"たぶん"をつけるところ。
しんちゃんからの好感度 MAX
■ユウマくんに、仲間を紹介するときに「"たぶん"ななこおねいさん」って言っていたのが、ここで活きてくるんですね。
●ラクガキングダムのテーマとは
・地上からラクガキが無くなり、ラクガキエナジーが少なくなり、ラクガキングダムが崩壊しつつある。
→整備された街や公園、子供の遊びはゲームになり、タブレットが普及したことが原因
→京極監督は、それらを否定したいというわけではない。そのフォローとして「ユウマくん」の存在が必要だった?
→タブレットを使いこなすユウマくんを、しんちゃんは「ユウマくんすごい!」「ユウマくんは頼れますな~」と言う。=テクノロジーはすごいし頼れる。
→タブレットで描いた絵だって自由に溢れている。
■これはラクガキだけに言えることじゃなくて、現代あらゆるものがテクノロジー化されていっていますが、それは物が変わっただけで、それを使う人の気持ちは変わらないっていうメッセージなのではないでしょうか。
お金だって現金じゃなくてキャッシュレスも可なんですね。
・ラクガキは自由であるべき=(映画監督である京極監督の立場として)映画も自由であるべき
→だからこそ、既成のパターンとは違う劇しんになった。
→クレイアニメはオープニングにあるものという固定概念を捨て、エンディングに流す。
→野原一家ファイヤーやカスカベ防衛隊ファイヤーの掛け声なし
→野原一家や防衛隊の活躍は最低限しか描かない。
■今回の劇しんは、いつもと少し違っているところが多くあったのですが、まさに京極監督自身が確立されたパターンに固執せず自由な発想で映画を作ったからなんではないでしょうか。
・力を合わせることの大切さ。
→ラクガキングダムの崩壊は、キングや大臣たちが心を一つにできなかったことが本当の原因。
→カスカベの住人達も協力せずに、だれか悪者をみつけ、責任をおしつけていた。
→最後の最後に、ぶりぶりざえもんの絵を完成させるためみんなが心を一つにして協力したからこそ、ラクガキングダムの崩壊を防ぐことができた。
■「しんちゃん、ブリーフ、ニセななこ、ぶりぶりざえもん、ユウマくん」の五人はそれぞれ全く違う性格なのにお互いに協力しあっていました。
ぶりぶりざえもんだって、卑怯ではありますが、本当に裏切りったことなんてラクガキングダム以外の話しでも一度もないですしね。(裏切っても成功しないだけというのが正解なのかもしれませんが笑)
それぞれ個性があって、全く同じ考えの人なんてきっとこの世の中にはいないでしょうけど、まさにコロナで大変な時代だからこそみんなで協力し合っていくことの大切さを感じますよね。
●「オラはもう誰ともお別れしたくないぞ!」
本作一番の名言といっても過言ではないでしょうね。
そりゃあもちろん、ニセななことぶりぶりざえもんが消えてしまったからのセリフてのもわかってます。
だけど僕が二度目の鑑賞でこのセリフを聞いたとき、「臼井先生、塩沢さん、藤原さん」のことが思い浮かんだんですよね。
最後ミラクルクレヨンで描いたお札が空に吸い込まれていくのは、きっとラクガキエナジーとしてまたミラクルクレヨンの結晶になってるんじゃないかなって思ったんです。
溶けてしまったニセななこも、ぶりぶりざえもんも、ブリーフもみんなラクガキングダムのエネルギーとしてそこにあるんです。
臼井先生たちも、このクレヨンしんちゃんという作品がこの世にある限り、ずっと生き続けているんですよね。
小さい頃からずっと漫画もアニメも映画も楽しませていただいて本当にありがとうございます。
●地獄のセールスレディ
やっちぇえば~♪の時に、初見時は、紅サソリ隊と鬼瓦リフォームがいるのは確実に確認できたんですが。
売間九里代は見えた気がしたんですが、一瞬過ぎて確証なく、二回目見て確実に確認できました。地味にうれしかったです。
以上でした!
ここまで読んでくださりありがとうございました!!
ーーー追記 2020/9/17ーーー
Twitterのフォロワーさんと本作の季節についてやりとりをしていて、おもしろいことに気づいたので追記しました。
ななこおねいさんがキノコ狩りに行っていたり、相模湖の場面でススキの群生が描かれていることで私はてっきり秋だと思っていたのですが、どうも春もしくは初夏くらいの季節みたいですね。
予告編のときから、しんちゃんたちがびわを貪り食べているのは気づいていたのですが、びわの実が食べごろになるのが6~9月とのことです。
そうするとススキだと思っていたあの植物もススキではなく、チガヤなのかもしれないと思いチガヤについて調べてみたら驚きの事実がわかりました!
チガヤの花言葉は「子どもの守護神」「みんなで一緒にいたい」だそうです。(Wikipedia調べ)
これは、まさにラクガキングダムのテーマではないでしょうか!
偶然の一致なのか、制作者側の意図していたことなのかわかりはわかりませんが、「みんなで一緒にいたい」が花言葉なんてチガヤに少し愛着がわきますね。
ちなみに、しんちゃんが紙飛行機になって飛ばされて、春日部からたどり着いた相模湖のあのシーンは、個人的には劇しん史上でもTOP3に入るをくらい丁寧に描写された風景で、かなり印象的なシーンだと思います。
雲黒斎の菜の花畑、嵐を呼ぶジャングルの夕陽などなど印象的な風景のシーンも劇しんには多いんですよね。これをテーマにいつか記事を書いてみたいですね!
以上追記でした!
【ネタバレあり】激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者の初見感想・解釈!!
!!!この記事はネタバレになりますので、まだ観てないという人は読まないでおいてください!!!
待ちに待った2020年の劇しんが昨日ついに公開されました!
昨日は仕事がなかなか終わらず公開初日は厳しいかな~と思ってましたが、なんとかレイトショーの予告編の途中から入館することができました!
いつもは友だちだったり、彼女と一緒に劇しんを観にいくのですが、去年の10月に地元から県外へ転勤になってしまい、今回は一人で観に行きました。
親子連れやカップルが多い中、アラサー男が一人スーツ姿でクレヨンしんちゃんの映画を観るというのもこっ恥ずかしいものですね。
ここからネタバレです!
ラクガキのように徒然なるままに感想書いていきます。
<<オープニング>>
今回はアバン無しからいきなりオープニングでスタート!
しかも、毎度おなじみの石田さんのクレイアニメが流れない・・・
「まさかコロナの影響でクレイアニメ作れなかったのか?」とか思ったり・・・
マサオがVRらしきゴーグルをつけて、宇宙空間のようなところでカラフルなラクガキを宙に描いているシーンに、ゆずのマスカットが流れるという、いつもと違う感じのオープニングでスタート。
しかも、そこから空に浮かぶ王国ラクガキングダムのシーンになるのですが、
・しんのすけが自由にラクガキを描いているのを吉永先生が止める→
・ラクガキが世の中からなくなるとラクガキングダムが困るので防衛大臣が「ウキウキカキカキ作戦」を発令→
・それを止めさせようとしたキングが捕らえられる→
・隠れてその様子をみていた姫は、作戦を止めるため宮廷画家にミラクルクレヨンを託し、勇者を探させるため地上へ放り投げる→
・宮廷画家、地上へ落っこちる
という流れの中で、ところどころラクガキと一緒にキャスト・スタッフのテロップが出るという演出があって、なんかいつもの劇しんとは違うけど、映画っぽくていい!と思いました。(稚拙な表現ですみません(笑))
これが京極尚彦流のクレヨンしんちゃんか!
<<BGM>>
ラクガキングダムの姫が、宮廷画家の元に行くとき螺旋階段を駆け登るシーンあたりでBGMが流れるのですが、このBGMもいつもと違う感じでした。
かなり壮大な雰囲気なんです。
その後のシーンでも、随所に同じようにオーケストラ調の壮大な雰囲気のBGMが流れていて、いい意味で他の映画を観ているような気持ちになりました。
エンドロールの時にスタッフロールを気にしながら見ていたら、いつもの荒川さんと、もう一人の方は見慣れない名前でした。
後で調べてみたら、『藤澤慶昌』という方らしいですね。
過去の参加作品に、ラブライブがあったので、京極監督のキャスティングなんでしょうね!
僕としては、歴代劇しんの中でもBGMの評価はかなり上位です!
余談ですが、『嵐を呼ぶモーレツ!サウンドトラック大全集』以降のサントラはいつになったら発売されるんでしょうか・・・
<<野原家の朝>>
劇しんお馴染み、序盤の野原家の朝のシーンはしっかりありました。
僕が気づかなかっただけなのか、今回伏線ってありましたか??
ここ最近の高橋監督・橋本監督時代は野原家の朝に伏線を散りばめてる感じだったので気にしながら観てましが、
・朝食中にしんちゃんがカンタムで遊ぶ
・ひろしは今日は接待で飲みいくのにぼやく
・「戦いから逃げるな!」「戦士に休息はない!」
・カンタムのロケットパンチのせいで味噌汁がこぼれて、しんちゃんたちの服が汚れる
・いつも通り遅刻し、みさえが自転車でしんちゃんを送る
・途中でななこおねいさんに会って、食事の約束をしてシュシュポポー!するしんちゃん
たしか、こんな流れだったはずですが、伏線なしですかね?
強いて言えば、ななこおねいさんとの食事の約束がしんちゃんの全ての原動力になったというところでしょうか。
ヤキニクロードの晩飯の焼き肉、B級グルメのけんさんの焼きそばという原動力と似た感じですね。
よくよく考えたら、ななこおねいさんって不動のクレしんヒロインなのに、劇しんでピックアップされるのって今回が初めてなんですね。
まあ実質、ほぼニセななこが登場してるわけではありますが。
<<ラクガキたちが歌うキングベタ褒めソング>>
これも、劇しんお馴染みの突如ミュージカル風になるシーンですね。
今回はかなりアナ雪にありそうな曲でした(笑)意識してパロってるんですかね?笑
個人的には、去年のひろしの『HELLO』とみさえの『Everything』の方が秀逸でしたね。
ちなみにミュージカルシーンで一番好きなのは「ブリブリ王国の秘宝」の「ああ果てしないジャングルの中で」です!
<<ゲストキャラクター>>
『ブリーフ』
パンツのくせに一番まじめな2日目のパンツ。つっこみ要因。
カレーを食べた時の姿は放送コードほぼギリギリ。
ところどころ可愛い。
しんのすけをななこおねいさんで釣ったり、ぶりぶりざえもんをお助け料で釣ったりと割と狡猾なパンツ。
ラストの死に様は笑えるのにかっこいい!
史上最も漢気あるパンツであることは間違いないです。
『ニセななこ』
ななこおねいさんとは似ても似つかない見た目。
「しんちゃんすきよ♡」としか喋らないが、運動神経抜群で一番頼れる。
しんちゃんたちのためにビワの皮をむいてあげる優しさもあって(見た目以外は)ほぼ完璧な女性。
しんちゃんのため、雨の中を走る姿は個人的に本作一番の名シーン。
雨に濡れて溶けながらも鬼気迫る表情で駆ける姿はまじでかっこいい!
『ぶりぶりざえもん』
大人気、救いのヒーロー。相変わらずの畜生ブタ。
登場からいきなり空腹ブタで役に立たない。
お決まりの、
・ピンチになる→
・裏切るor逃げようとする→
・ぶりぶりざえもん以外のキャラが活躍して状況打破→
・「わたしの計算通りだ」
のパターンがあまりにも多すぎて、面白いけどちょっとくどい気がしました。
でも、春日部の大人たちが、
・しんちゃんに助けてもらってしんちゃんを褒めちぎる→
・空の王国が落ちてきそうになり、ミラクルクレヨンもなくなって、大人たちは手のひらを返してしんちゃんを責める
ってシーンと、ぶりぶりざえもんの裏切りとを対比してるのかな?って少し思いました。
ぶりぶりざえもんの裏切りは清々しいのに、大人たちの裏切りはなかなかイラっとする。
ぶりぶりざえもんがいつも言う「私は常に強い者の味方だ」って言葉って面白くて笑えるけど、
考えてみると現実の多くの人も、口には出さないけど基本的にはそれと同じことをしてるような気がしました。
私自身も、無意識のうちに少数派よりも多数派の意見に合わせてしまってることがいっぱいありますしね・・・
ラストの、ブリブリ王国やおおおのしんのすけばりに巨大なブタになって、ブタのヒヅメばりに落ちてくるラクガキングダムを持ち上げるぶりぶりざえもんはかっこいい!
畜生ブタだけどやっぱりぶりぶりざえもんは救いのヒーローで間違いない!
『防衛大臣』
ラクガキングダムの防衛大臣。本作のラスボス。イケメン。
ラクガキングダムのためならどんな手段をもいとわないのだが、結果的にどれも不発。
時雨院を彷彿とさせる強硬派なんですが、少し中途半端な感じが否めない。
個人的にはキャップの方が好き。
<<作画・シーン>>
けっこう躍動感あふれるシーンが多くありましたね。
パッと思い出せるのは、
・螺旋階段を駆け登る姫
・空から落ちる宮廷画家
・しんちゃんの描いた車で森のを疾走
・ニセななこの雨の中の疾走
このあたりですかね。
特に、アングルがよく動いている印象でした。
早くDVD化してもらって、じっくり観たいですねー!
<<笑ったシーン>>
・ボーちゃんの「選ばれし・・・ボっ・・・選ばれし・・・」
・しんちゃんが宮廷画家のモミアゲについてつっこむとこ「モミアゲがとがってる。そんなとこに毛生える?」
・「アンギャー!」
・風間くんが壁に貼り付けられた瞬間、ハチマキを巻いて張り切る保身オニギリ
・軍曹?のアキラ100%のような下半身。
・ぶりぶりざえもんの鼻のほじり方(腕ごと鼻にぶっこんでました)
・まるでう〇ちおパンツのような、カレーで汚れたブリーフ。
・カレーを食べながら「この肉、ブタじゃないだろうな!!?」
・電車に乗る時、棒に縛り付けられたぶりぶりざえもん。移動中は、網棚の上に乗せられてるぶりぶりざえもん。
・ぶりぶりざえもんの「ストリートファイトでは負けたことのない私を・・・」発言。
・当たり前のようにバイクを乗りこなすぶりぶりざえもん。
・ぶりぶりざえもん「あーー急に大きい方がしたくなった」、防衛大臣「そ・・外ですますつもりか!?」のやり取り。
・ねねちゃんのラクガキがわりと闇深いとこ。どの絵も女の子が男の子ボコってる。
・JKがぶりぶりざえもんを「あのブタ」呼ばわりするとこ。
<<エンディング>>
エンディングでまさかの、石田さんのクレイアニメが流れました!
これにはそう来たか!って思いましたね。
ただ、スタッフロールのほう見てしまって、あまりクレイアニメのほうを見ることできませんでした・・・
そして今年も、エンディング後にきました!!「2021年 映画公開決定!!」
「学園物?」「ミステリー?」「風間君死ぬの?」って感じでしたねーーー!!
<<まとめ>>
やっぱり監督が変わったのが大きいのか、「いつもと違う劇しん」という印象が強かったですね。
映画としてのまとまりは非常によかったのですが、正直クレしんらしさにはかけるような印象。
まだ一度しか観てないのであくまでも印象ですが、今回のしんちゃんは割とまじめ?な感じでした。
ぶりぶりざえもんがふざけすぎてるってのもあるのですが、もっと一緒になってしんちゃんにもふざけて欲しかった。
独断と偏見の評価はこんな感じです。
・全体構成 〇 → 随所随所、記憶に残るシーンがあって、序盤、中盤、終盤安定して楽しめる感じでした。
・BGM ◎ → 迫力のあるオーケストラ曲が多くてよかったです。
「やっちゃえば♪」の曲もよかった!
・お助けキャラ ◎ → ほぼ四人の勇者とゆうまくんそれぞれ個性があり、魅せるシーンがあってかなりよかった!
・敵キャラ △ → 防衛大臣以外ほぼ空気・・・
・野原家 × → しんのすけ以外ほぼ空気。
ひまわりに至っては完全空気・・・
・防衛隊 × → 風間君がちょい活躍(みんなにラクガキを呼びかけるところ)。
それ以外は、お決まりのパターンがちょいとあるのみで、ほぼ空気。
・ギャグ △ → 小笑い、中笑いは多々ありましたが、大笑いがなかった・・・
レイトショーだったせいもありますが、周りの笑い声もほとんどなかったです。
複数人が同時に笑ってたのは電車に乗るシーンくらいですかね。
初見の感想は以上です!
勢いで長々と徒然なるままに書きましたが、ここまで読んでくださった方いらっしゃったら大変ありがとうございました!
個人的に好きな映画クレヨンしんちゃんヒロインランキングTOP3
最初の記事でなにを書こうか悩みましたが、まずは劇しんといえば個性豊かなゲストキャラクターたち。
その中でもやっぱり印象深いのは、巷じゃボンドガールならぬしんちゃんガールなんて言われているヒロインたち。
世間的な有名どころで言えば、「ブタのヒヅメのお色気」「雲黒斎の野望の吹雪丸」「ヘンダーランドのトッペマ」「カスカベボーイズのつばきちゃん」あたりでしょうか。
現時点で新婚旅行ハリケーンまでの27作品でのヒロインキャラクターは以下の28名
●桜リリ子(CV小桜エツ子)-アクション仮面VSハイレグ魔王
●ルル・ル・ルル(CV紗ゆり)-ブリブリ王国の秘宝
●リング・スノーストーム(CV佐久間レイ)-雲黒斎の野望
●トッペマ・マペット(CV渕崎ゆり子)-ヘンダーランドの大冒険
●ローズ/タケシ(CV郷里大輔)-暗黒タマタマ大追跡
●ラベンダー/ツヨシ(CV塩沢兼人)-暗黒タマタマ大追跡
●レモン/キヨシ(CV大滝進矢)-暗黒タマタマ大追跡
●お色気(CV三石琴乃)-電撃!ブタのヒヅメ大作戦
●後生掛(CV引田有美)-爆発!温泉わくわく大決戦
●指宿(CV田村ゆかり)-爆発!温泉わくわく大決戦
●チャコ(CV小林愛)-モーレツ!オトナ帝国の逆襲
●春日廉(CV小林愛)-嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦
●天城(CV皆川純子)-嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード
●つばき(CV齋藤彩夏)-嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ
●ジャクリーン・フィーニー/ジャッキー(CV渡辺明乃)-伝説を呼ぶ 踊れ!アミー
ゴ!
●マタ・タミ(CV堀江由衣)-ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者
●ビクトリア/四膳良子(CV後藤邑子)-オタケベ!カスカベ野生王国
●金有タミコ(CV釘宮理恵)-超時空!嵐を呼ぶ オラの花嫁
●スノモノ・レモン(CV愛河里花子)-嵐を呼ぶ 黄金のスパイ大作戦
●しょうがの紅子(CV渡辺直美)-バカうまっ!B級グルメサバイバル!
●スマホ/フランシスカ(CV指原莉乃)-オラの引越し物語 サボテン大襲撃
●カロリーナ(CV坂本真綾)-オラの引越し物語 サボテン大襲撃
●貫庭玉サキ(CV川田妙子)-爆睡!ユメミーワールド大突撃
●シリリ(CV沢城みゆき)-襲来!!宇宙人シリリ)
●玉蘭(CV潘めぐみ)-爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~
●インディ・ジュンコ(CV小南晴夏)-新婚旅行ハリケーン~失われたひろし~
一部、ヒロインといいつつも女性じゃなかったり味方じゃなかったりしますが、独断でノミネートしました!
因みに誰もノミネートされなかった作品は以下の5作品。
●嵐を呼ぶジャングル
●伝説を呼ぶブリブリ3分ポッキリ大進撃
●嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!
●嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス
●ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん
ジャングルはかすかべ防衛隊とアクション仮面、ケツだけ爆弾はシロ、宇宙のプリンセスはひまわり(ボインダとキンキンはノミネートするか迷ったけどさすがにヒロインではないかなと落選)、ロボとーちゃんはひろし(ロボとーちゃん)に焦点を当ててるからヒロイン不在だったのでしょうか。
こうみると、3分ポッキリは劇しんの中でもかなり異質な作品なんだなって改めて思いますね。
さて、それでは本題に戻りましょう。まずは第3位から。
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